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旬の食材


2月の旬の食材

赤鰈(アカガレイ)

世界中に100種類ほどいますが、日本で、冬に旬を迎えるのは、ミズガレイ・ササガレイ・アカガレイなどがあります。

通常、魚は卵を持つと身は瘠せるのもですが、カレイは身に脂がのったまま、卵もおいしい魚なのです。卵を持つ今の季節は、身も卵もおいしい特別な季節と言えます。
山陰から北海道にかけて、日本海側で獲れたものが、ここ本場へ入荷します。

普通、魚は頭を左にして置くものですが、カレイは、この写真のように右側に置きます。体を立てるのではなく横にして泳ぎますが、写真で見て、下についているのが腹びれです。当然、頭が右側になるのです。
ヒラメはその反対です。但し、例外もあります。

カレイは海底の砂に身を潜め、目だけを出し、主にゴカイやイソメや貝類が流れてくるのを待ち、餌としています。ヒラメはキスやアジ等の小型の魚類に飛びかかり、獲物を捕まえます。その生活の違いが、身の締まりの違いとなっているのでしょう。ヒラメは、弾力のある身のうまさが身上ですが、カレイは、柔らかい身を煮付けにして、とてもおいしく頂きます。

煮付け以外の料理では、鳥取地方の「こまぶり」という郷土料理があります。
身は5枚におろしてから刺身とし、別に茹でておいた卵をほぐし、刺身にまぶす、というものです。これをカルパッチョにしてもおいしいです。
他には、ムニエルも、定番で美味です。

情報提供:株式会社うおいち


トラフグ

猛毒で有名ですが、縄文時代の貝塚からフグの骨が出土していますので、ずいぶん昔から日本人はフグを食べてきたと言えます。いろいろ悲しい事例を見てきて、「食用禁止令」が出されたり、どういう風に食べたら安全なのかを模索してきたのでしょう。芭蕉は「ふぐ汁や 鯛もあるのに 無分別」と、詠んでいますが、それでも、結局は食べています。

フグには格別の旨さがあり、命を懸けてでも食べてみたいと願う人が後を絶たなかったのでしょう。

九州や山口県ではフク(福)と呼ぶのに対し、大阪では「鉄砲」(当たったら死ぬ)とブラックユーモアなイメージでネーミングしていますが、実は大阪での消費は全国の6割にもなります。いかに大阪人がフグ好きなのかうかがえます。

もちろん、現在では、フグを調理するには、各都道府県知事による試験に合格し、免許を取得した人がいるお店で、安全に購入することができます。

文部科学省の食品成分データベーシによれば、100g中たんぱく質は約20g、脂肪は0.3g、エネルギーは85 ㎉と徹底的にヘルシー食材です。その上、ふぐのたんぱく質にはコラーゲンが多く含まれ、美容と健康に一役買える食材ですが、何しろ、高級魚ですので、残念ながら、頻繁に食卓に登るというわけにはいきません。

てっちりの際には、締めはおじやにして、溶けだしたコラーゲンの最後の一滴まで召し上がりますようおすすめします。

情報提供:株式会社うおいち


生ワカメ

塩蔵ワカメなどに比べて、中央市場を経由する比率が高いのが特徴です。1年性の海藻で、冬の終わりから春にかけて収穫されます。ここ本場へやってくるのは、鳴門や大阪湾の養殖物がほとんどです。国内の主な産地に岩手県もあげられますが、生ワカメは足が早いので、近場からだけの入荷となるわけです。写真は概ね1m程度ですが、立派に成長すると3mぐらいになります。

「海の野菜」とも呼ばれ、ヨウ素・アルギン酸・カルシウム・カリウム・ビタミン群等ミネラル・ビタミンが豊富です。

水溶性食物繊維のアルギン酸は、ワカメのヌメリの正体で、他の食物中の塩分と結びついて、塩分を体外に排出する働きをします。カリウムの働きとともに体内のナトリウムを減少させることになるのです。

ワカメの献立として、しゃぶしゃぶ・サラダ・炊合せなどがあります。

売っている状態では、写真のように茶色ですが、お湯に浸すと瞬時に美しい緑色になります。しゃぶしゃぶでこの瞬間をお楽しみください。ポン酢で是非どうぞ。

情報提供:株式会社うおいち


海苔(のり)

今月は、ノリの栄養についてご紹介します。
ノリには、意外な事にタンパク質が多く含まれています。ノリ100g中に約40g、大豆100g中にふくまれるタンパク質が約33gであることを考えれば、私達が思っていた以上に、タンパク質が多く含まれています。
ノリは必須アミノ酸を多く含む良質な食品ですが、只、ノリを100gも食べることはないでしょうから、タンパク質の摂取をノリに頼ることはできません。
毎日食べ続けることで、必須アミノ酸の摂取を助けてくれます。

ノリの栄養で特筆すべきは、ビタミン群とミネラルです。ビタミンのかたまりのようなノリですが、カロテンとビタミンB群が特徴的です。
ノリ1枚に含まれるカロテンは、ニンジン30gに含まれるカロテンの3分の1もあるのです。カロテン摂取を担う食品として見直したいものです。
ビタミンB群は、糖質を完全に消化し利用できる姿にする大きな役目をしています。ノリ1枚で、おにぎり1個分のご飯の消化を助けるだけのビタミンB群が含まれています。おにぎりをノリで巻くのは、誠に理にかなったことなのです。
ミネラルの中でも、ヨウ素や亜鉛が多く含まれています。ヨウ素については、のり1枚で一日に必要な量を摂取できます。

ノリは、一度にたくさん食べるものではありませんが、毎日食べることにより、健康増進に役立つ食品です。いろいろな料理を楽しんで下さい。
おにぎり、海苔巻き等、ノリはご飯のおいしい友ですが、他に、おなじみなところでは、和風スパゲッティに、また揚物にもよく使われます。バターを塗ったトーストに醤油を少し垂らしたノリをのせてみて下さい。風味豊かなおいしさに驚かれるでしょう。

情報提供:中央乾物株式会社


平目(ヒラメ)

「寒びらめ」と言われるように、冬が旬の魚です。寒くなると、脂がのり、とりわけ美味となります。マダイと同じように養殖も盛んで、天然物の漁獲量にほぼ匹敵するほどです。
栄養的に、含まれるたんぱく質はマダイと同程度で、脂質はマダイより少なく、ヘルシーな食材と言えます。低脂肪な魚は、概して旨味にかけることがありますが、ヒラメのおいしさは、脂質よりもたんぱく質によるところが大きいのです。天然物は、冬は主に九州・山陰地方から、夏は、北海道・東北地方から入荷します。養殖物は、愛媛県・宮崎県・鹿児島県等から入荷します。

ヒラメと言えば「縁側」ですが、刺身やすし種として珍重されているこの「縁側」、実は、ヒレを動かす為の筋肉なのです。テレビなどで、ヒラメが、ヒレを波打つように盛んに動かしているのを、ご覧になったことがあるでしょう。当然、他の魚にもあるのですが、ヒラメのヒレの運動量が他の魚に比べて多いため、ヒラメの「縁側」が特に発達し、脂がのり、格別おいしいのです。

旬の食材レシピでヒラメを使ったレシピを紹介しています。ヒラメは白ワインの蒸煮にし、香辛料を使ったおいしいソースを添えています。旬の季節料理に、是非、ご参考になさって下さい。

情報提供:株式会社うおいち


鮪(マグロ)

大海原を泳ぎ回り、大きいものでは体長3m、体重4百kg以上に達します。分類ではスズキ目のサバ科に属します。

クロマグロ(本マグロ)・ミナミマグロ・メバチ・キハダ・ビンナガ(トンボ)等があり、年間約28万トン食べられています。クロマグロはその内の10分の1程度です。

高級すし屋で「マグロ」と言えば、クロマグロのことで、周年出回っていますが、旬は、冬なのです。

赤道を中心にキハダマグロ、キハダマグロと重なるようにその北南緯度35度のあたりにメバチマグロ、その北側にクロマグロ、南側にミナミマグロが生息しています。クロマグロは北半球、ミナミマグロは南半球にしかいません。ミナミマグロは、クロマグロと同等、時にそれ以上と言われるような身質で、北半球で夏を迎えた頃に、ミナミマグロは旬となり、珍重されます。

クロマグロは成長の度合により、ヨコワ・メジ・シビなどと呼ぶ出世魚でもあります。ヨコワの身は、クロマグロほど赤くありませんが、それは、赤い身が成長のあかしなのです。

栄養面では、タンパク質の豊富なことがまず挙げられます。赤味100g中約26gで、牛肉の赤味よりも多く含まれます。そして、同時に摂取する事となる脂肪についても、魚類の脂肪は不飽和脂肪酸(DHAやEPA)を多く含んでいるので、よりヘルシーなのです。

生食が多いのですが、今月の特集レシピでは、生ハム風にしています。スモークの薫香で一味違うマグロとなっています。ご家庭で燻製が楽しめ、とびきり美味しいサラダとなります。是非お試し下さい。

情報提供:株式会社うおいち


真魚鰹(マナガツオ)

北海道以南日本各地沿岸から東シナ海、インド洋まで分布。名前にカツオと付きますがカツオとは無縁で、イボダイ(シズ)の近縁種で味や肉質が似ています。体型は菱形に近く、新鮮なものは細かな銀色の鱗に被われて金属のような光沢がありますが、非常にはがれやすいため、お店で並んだときには、鱗はほとんどはがれてしまっています。

「西海にサケなし・東海にマナガツオなし」と言われ、主に紀州から四国、九州、東シナ海などで漁獲されます。そのためか伝統的に、関東よりも関西で人気のある魚です。
知名度の割には一般的な魚ではなく、最近ではもっとも高い魚のひとつです。
古くよりマナガツオを好む関西では常に高値で取引されています。

通常の旬は冬から春で、この時期は産卵準備に入る前で乳白色の身に脂がのりとても美味です。照り焼きや、煮付け、特にみそとの相性が抜群にいいので、西京漬は絶品の味わいとなります。また、バターともよく合いますので、洋風料理にもチャレンジしてみて下さい。

情報提供:株式会社うおいち


メダイ

写真のように目が大きいのが特徴です。

秋から冬にかけて旬を迎え、生育域は北海道以南です。

メダイの脂質にはDHAやEPA等の高度不飽和脂肪酸が含まれており、それらは、生活習慣病改善に効果があると言われています。

身の白さと肉質が鯛に似て、誠に美味しい魚ですが、その味の割にはお手頃価格でスーパーに並びます。

調理法は多彩で、海鮮鍋・刺身・煮付け・塩焼・ムニエル・フライと使い勝手も良く、加熱しても身が硬くなりません。ひと手間かけて、昆布締めも絶品です。

情報提供:株式会社うおいち


紋甲イカ

正式にはカミナリイカですが、すくなくとも関西では馴染みのない名称で、紋甲イカで通っています。

冷凍輸入の甲イカ類をすべて紋甲イカと呼んでいるのですが、正しくは、このカミナリイカが本家紋甲イカなのです。甲の長さが40㎝、重さ5㎏にもなり、甲の部分に唇のような模様があり、それが「紋」のように見えることが紋甲イカの名前の由来です。

英名ではずばりkisslip cuttlefishというのが紋甲イカ(カミナリイカ)の名称です。

もっちりした食感で、肉厚で甘みたっぷりなのが、子供から大人にまで好かれる特徴です。
刺身・寿司ネタ・炒め物・てんぷら・お好み焼き・煮物などいつも食べているメニューです。

イカ墨も、独立して様々なレシピに使われていますが、紋甲イカの墨袋が大きくて使い勝手が良いようです。
イカ墨をインクとして使っていたその色をセピア色と言いますが、そもそもその「セピア」こそが古代ギリシャ語では「コウイカ」を表す言葉だったのです。

情報提供:株式会社うおいち


カリフラワー

カリフラワーは元々は冬野菜です。鹿児島県からいち早く入荷が始まっていますが、これから、九州・四国と次々入荷してきます。野菜として生で店頭に並ぶのは、ほとんど国産のものです。
共に、明治に渡来した、ブロッコリーの兄弟分です。カリフラワーの方が、ゆでた後のビタミンC損失率が低く、調理後の含有量は同程度となります。淡白な味で、ご紹介したレシピのように、主役のヒラメを引き立て、香りと旨味がたっぷりのソースとの相性も抜群です。

カリフラワーの白くてモコモコしたところは、花ではなく、茎の頂きに1つだけつける花蕾とよばれるつぼみの集まりなのです。白色を保つため、葉をかぶせて、日が当たらないように手をかけて栽培しています。大阪市中央卸売市場本場へは、徳島県からの入荷が一番多いです。
調理方法は、ゆでてサラダにしたり、スープやグラタン、シチュウなど温かい料理にも向いています。
最近は白以外にオレンジ・紫・緑とカラフルな品種も出てきました。味は変わらないのですが、温野菜のサラダとして、美しく彩ることが出来ます。

情報提供:大阪中央青果株式会社


菜の花(なのはな)

もともと、春を告げる食材として2、3月に出回っていましたが、栽培技術により、11月中~5月末ごろまで流通するようになってきました。
アブラナ科の緑黄色野菜で、βカロチンやビタミンB1・B2、ビタミンC、鉄、カルシウム、カリウム、食物繊維などの栄養素をバランスよく含んでいます。
ブロッコリー・チンゲンサイ・キャベツ・ケールなどが、同じアブラナ科の仲間です。鮮やかな緑が、食卓に映え、また、ほんの少しの苦味が春野菜の特徴です。

生食には向きませんが、意外と使い勝手の良い緑黄色野菜です。

〜 調理方法のご紹介 〜

お浸し・ごまあえ・炒め物・天ぷら・サラダ・パスタ・椀種・漬物など和・洋・中と様々に登場します。茹でてから昆布締めにしても目先の変わった一品となります。

今月の特集レシピでは、メインの甘鯛のウロコ焼きに添えています。甘鯛のサクサク食感に対比したしっとりとした菜の花がお互いを引き立てています。このように添えの食材としても大活躍です。

情報提供:大阪中央青果株式会社


白菜(ハクサイ)

冬の定番、鍋料理にはかかせない白菜ですが、実は、2月後半になると、冬白菜から春白菜への入れ替わり時期となります。
今日の白菜、なんか、ちょっとペラペラしている・・・なんて感じられた事は無いですか?その薄い感じの白菜が春白菜なのです。
冬白菜は、葉の肉質が厚く、しっかりとした巻きで、どっしり重いのですが、春白菜は、肉質が薄く、巻きもフワっとしていて、冬白菜に比べ、色が鮮やかです。

最近は通年出廻っていますが、やはり、旬は冬。雪や霜があたり甘さが増した白菜は、鍋物・漬物・炒物等に絶品。では、なぜ、霜があたると甘くなるのでしょうか。
季節になると、生産者は、白菜の頭部をひもで結わえます。霜がおりると、その冷たさで、植物が生命の危機感を持つことになります。そして、生き残るため、自分自身の養分を葉に貯蔵しようとするのです。それが甘みと旨味になっていくのですが、さすがに外側の葉はいたんでしまうので、取り除きます。最初に結わえておくことで、内側の葉をいかすのです。

家庭での保存は、新聞にくるんで、冷暗所にたてて置いて下さい。丸のままの白菜なら、外側の葉から使いながら、1ケ月はもちます。

情報提供:大阪中央青果株式会社


ブロッコリー

 

キャベツやカリフラワーと同じアブラナ科の野菜です。一年中ありますが、寒い季節が本来の旬です。すべて露地栽培で、寒さにあたり、甘味が増し、おいしくなります。

緑が鮮やかで、栄養が豊か、子供にも好かれるやさしい味、そして、手頃な価格、流通量が増えている理由です。

最初の収穫後、横から第2第3の花芽がでるものを収穫する品種がありますが、現在は、頂点の花芽だけを収穫する品種が主流です。
ビタミン、ミネラル、食物繊維などが豊富で、特にビタミンCを多く含むのが特徴です。

頂点の粒々を果蕾(からい)と言いますが、店頭で見てみると、この果蕾の大きさが様々です。
これは、単に品種の違いですので、お好みの食感を楽しんでください。

切り口の新鮮なものを購入し、早めに調理するのが肝心です。少し温度が上がると、すぐにつぼみが開きだし、先が黄色くなりますので、保存は必ず冷蔵庫で。

茹でたり、蒸したりして、温野菜料理や、冷ましてからサラダに、又、炒め物やスープの具等、使い勝手の良い野菜です。
油で炒めて、鰹節と醤油をかけただけの簡単料理も、とても美味しくてお勧めです。

茎は、捨てずに、厚く皮をむいて使って下さい。果蕾よりも甘いと感じる方もいらっしゃるぐらいです。

情報提供:大阪中央青果株式会社


苺(イチゴ)

おおむね11月から6月頃まで出廻っていますが、特に12月から3月にかけて最も多く出荷されます。店頭に並ぶ顔ぶれも、入れ替わりが見られ、2007年に品種登録された「ゆめのか」は比較的新顔です。ジューシーであること、甘さと酸味のバランスが良いのが特徴です。
完熟に近い状態で収穫できるので、よりおいしく食卓に届けることが出来ます。どのイチゴも、買ってきたらすぐにラップまたはビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存して下さい。そして、食べる直前に洗います。
ビタミンCの流出を防ぐため、へたをつけたまま洗ってください。日持ちしないので、早めに食べきりましょう。甘味が強いイチゴですが、どの部分が一番甘いでしょう。先端のほうが糖度が高いのです。粒のまま召し上がる際は、先にへたの方から食べると最後まで甘味を感じられます。今が盛りのイチゴ、風邪予防にも是非召し上がってください。

情報提供:大阪中央青果株式会社


伊予柑(いよかん)

晩柑類の仲間で、伊予柑は老舗、デコポンは平成に入ってからのデビューですが、今やトップスターと言ったところです。平成21年3月 ・平成23年12月 ・平成25年1月にもご紹介しましたように、その美味しさ故に、人気の柑橘です。

かたや、伊予柑は、その生産量は年々減ってきてはいますが、独特の甘みと、とてもジュシーなこと、そして、何よりその香りが特徴です。甘くて、強いその香りは他のどの晩柑類より魅力的で、根強いファンがいます。店頭に並ぶ時期は、デコポンに比べて、短いですが、2月が最盛期、是非、今、お召し上がりください。

デコポンの大阪市への入荷の主な産地は、和歌山県・佐賀県・熊本県・大分県・愛媛県などです。

伊予柑は、その名のとおり、圧倒的に愛媛県産が多いです。

情報提供:大阪中央青果株式会社


甘平(カンペイ)

平成19年に登録されたばかりの新品種です。愛媛県だけで栽培されています。
糖度は13度以上で、甘さ際立つ柑橘です。もう一つの特徴、それは外観です。写真のようにちょっと扁平。次に、中の小袋は柔らかくそのまま食べることが出来、種がほとんどないのも、最近の新品種の特徴です。栽培が始まってまだ、日が浅いので、流通量はまだまだ少なめ、且つ、流通期間が短いです。今がちょうど、旬を迎えたところです。店頭で見つけられたら、是非、一度お召し上がりください。

情報提供:大阪中央青果株式会社


キウイフルーツ

1月19日は、「いい(11)キウイ(9)」の語呂合わせにちなんで国産キウイの日と定められています。そして、この時期は、キウイフルーツの流通がニュージーランド産から国産に切り替わる時期でもあります。

 

概ね、国産のものが12月~5月、5月頃から冬にかけてニュージーランド産が流通します。北半球と南半球で季節が反対になっているので、ちょうど端境期をお互いが補い合っているような形になっています。
最近は、ゴールデンと呼ばれる黄色の果肉のもの、レインボウと呼ばれる緑の果肉で中心部分が赤いものとか、黄色の果肉で中心部がより濃い色のものが、新しく出てきています。
いずれも、糖度が高いのが自慢です。美しい緑色の果肉のものには、糖度が幾分低い物もあり、サラダなどに使うと美味しいです。また、おいしいジャムを作ることも出来ます。

アクチニジンというたんぱく質分解酵素を含んでいますので、お肉を軟らかくする働きがあります。おろして絞った汁に肉を漬けておくだけで、やわらかくなります。一度お試しください。

情報提供:大阪中央青果株式会社


金柑(キンカン)

かつては、皮だけを食べ、実は酸っぱくて食べることが出来なかったキンカンです。品種改良の結果、皮と実を一緒に食べるおいしい果物になりました。木で完熟し、出荷しています。宮崎県・熊本県からの入荷が圧倒的です。キンカンは庭木として、露地や鉢植えで、育てられています。黄色い実をいっぱいつけたキンカンは、花の少ないこの季節に、庭に彩りをそえてくれます。

流通しているキンカンは、生食で十分おいしいですが、庭のキンカンは皮も硬く、実に甘味もありません。そこで、庭のキンカンは、甘く煮たり、マーマレードにすることをお薦めします。もちろん、流通している甘いキンカンも作り置きしておけば、いつでも食べることが出来るので、便利です。
咳が出る時、喉が痛い時、その甘く煮たキンカンや、シロップを召し上がってみて下さい。キンカンは金橘(きんきつ)という名前の生薬でもあるのです。作り方は、インターネットで検索すると、たくさん出てきます。

情報提供:大阪中央青果株式会社


せとか

愛媛県からの入荷が圧倒的に多くて、次に佐賀県・長崎県・和歌山県と続きます。
比較的新しい品種です。薄くて、つややかで、むきやすい果皮と、極薄で、そのまま食べてもおいしい小袋、そして、種がない、これらがせとかの特徴です。
果皮をむいたら、すぐに食べることができます。薄皮をむかずに食べることにより、抜群の甘さと、ジューシーさをそのまま味わうことが出来るのです。

 

味が良いのに加え、香高いのも特徴のひとつです。本年は、天候不順等により、柑橘類全般収穫量が減りましたが、せとかに限り、栽培樹木の増加により、入荷量が増えています。
1月から出廻っていますが、今月から3月にかけて本格的に入荷してきます。
甘くておいしい柑橘類が欲しいって思われましたら、是非、一度、お求めください。

情報提供:大阪中央青果株式会社


デコポン

初冬から初夏にまで出回る、息の長い柑橘です。既に何回かご紹介しましたが、1970年代に生まれて、平成に入ってから本格的に出廻ってきた、新しい種類です。色々生れてきた新種の中でもスーパースターと言えるでしょう。

今でも贈答用の必須アイテムですし、家庭用としてもスーパーの売り場を大きく占めています。特徴の第一はやはりバランスの良い甘みでしょうが、次に上げられるのが、皮がむきやすいことです。
果肉は柔らかく、多汁です。小袋の薄皮も薄く、そのまま食べられます。

デコポンと名乗っているものは、基準で糖度13度以上、クエン酸1.0%以下と決まっているので、味の当たり外れが少ないのです。ブランド名で、基準を定めて、品質の安定を図っているのは、全国の果実の中でデコポンだけです。

情報提供:大阪中央青果株式会社


文旦

2月からいよいよ本格的に出荷が始まります。昨今の甘くて皮のまま召し上がる種類とは一線を画しています。確かに強い甘さはありませんが、外皮も、中の小袋も、皮は分厚いですが、種もありますが、けれども、爽やかな香が自慢です。そして、春の味覚の特徴、ちょっとした「苦味」が大人の味といえます。前回ご紹介しました、産地ならではの食べ方をもう一度ご紹介します。

地球で言うと赤道の位置に包丁で切り目を入れます。それを縦に剝いてしまわないで、剝いた後の皮がきれいなボールになるように剝きます。小袋は厚いですが、綺麗に剝けるので皮を剝いてから、この外皮ボールに詰めて、元の球体の形にして数時間置いてください。

例えば、夕食を作る際に最初にこの作業をしてラップに包んで(忙しい時はそのままでも)放っておいて下さい。夕食後、せいぜい1・2時間程度しか経過していませんが、酸味や苦みがとれてまろやかになっています。日曜日など時間があるときは、まずこの形にしてもっと長く置くと、確かに甘みがぐんと増します。こうしておけば、家族中、食べたい時に一口パクリ、便利で美味しいです。

情報提供:大阪中央青果株式会社


ポンカン

原産地はインドとされています。50年ほど前まで、台湾から多く輸入され、バナナとともに高級果物でした。比較的水分を欲しがる品種で、その為、雨には強い中晩柑です。

本年は順調な作柄です。
1個あたり120~150gと1人分で食べる適当な大きさです。外側の皮はむきやすく、内皮は柔らかく、袋のまま食べることが出来ます。
そして、甘い味に加えて、香りが強いのが特徴です。

南国の香りとでも申しましょうか、幸福感を味わうことが出来る香りです。
比較的手ごろな価格でお求めになることが出来ますので、是非、沢山、お召し上がり下さい。但し、長く置くことが出来ないので、なるべく早めに召し上がって下さい。

情報提供:大阪中央青果株式会社