HOME / 旬の食材 / 11月

旬の食材


11月の旬の食材

糸撚魚(イトヨリ)

温かい海に生息し、本州中部以南から東シナ海、台湾からベンガル湾にまで分布しています。産卵期が晩春頃。そこで、産卵前の10月から2月頃が脂ものり、おいしい時期なのです。

鑑賞魚のように美しい色・柄が特徴です。尾びれ上端の先端が長く伸びて、鮮やかな黄色い筋が背中から繋がり、これを揺らして泳ぐのですが、その姿が糸を撚っているように見えることからついた名前です。

肉質は柔らかめで、淡白な味、どんな料理にも向きます。

特におすすめは蒸し物。和風の酒蒸しでも、調味だれをかけた中華風の蒸し物でも、ふんわり仕上がります。

美しい皮目をそこねてしまいますが、煮魚・塩焼き、からあげ、からあげのあんかけ、ムニエル、ブイヤベース、カルパッチョなど応用範囲は広いです。

情報提供:株式会社うおいち


カワハギ

秋から冬にかけて、カワハギは第2の旬を迎えます。夏に一度旬をむかえるカワハギですが、この季節、冬に向かって餌を多く摂るようになり、肝臓が肥大し、誠に美味なる季節となる訳です。

市場に入荷するカワハギ類は、カワハギ(丸ハギ・本ハギ)・ウマヅラハギ・ウスバハギの3種類で、大阪では「ハギ」を「ハゲ」と呼んだりします。うろこは棘状になっていて、皮は厚いのですが、その名のとおり、簡単にむけます。皮をむいても、身は薄皮に包まれています。
スーパー等では、この状態で販売されていることが多いので、家庭では、やすりのようにざらざらしている皮に触れる事は少ないのではないでしょうか。

カワハギは、内臓がとてもいたみやすく、いたむと独特の臭いがします。
鮮度を見分けるには、丸魚の場合、臭いに気をつけて下さい。切身の場合は、身に透明感のあるものを選んで下さい。
養殖も増えてきていますが、中には、タイやハマチ等の養殖場に入り込んで、その餌を食べているうちに、網目より大きくなってしまい、出られなり、一緒に水揚げされてしまうのんびり屋もいます。

フグ目カワハギ科で、味もフグに似ていますし、ひれの使い方もそっくりです。フグもカワハギもホバリング(水中で止まっている)することができ、背ビレと臀ビレを使います。そのため、背ビレと臀ビレ付近は赤筋が発達しています。
赤筋は、名前通り赤い色をしていて、皮のほうではなくて、骨の方についている筋肉ですので、家庭で、丸魚をおろす機会があれば、ご覧になって下さい。

バターと相性が良いので、ムニエルに、また、フライ、唐揚にも向いています。煮付けは、是非肝と一緒に調理して下さい。とてもおいしい一品に仕上がります。もちろん、鍋の食材としても人気がありまし、干物にしてもおいしいです。
活けの新鮮なものに出会ったら、共あえでお刺身にしては如何でしょうか。
身は、前述の薄皮を剥いで薄造りにします。肝はボイルして裏ごしし、醤油かポン酢でとけば、肝醤油、とも酢となります。この季節ならではの絶品となります。新鮮な肝はそのままスライスしてポン酢で頂くこともできます。甘くてとろっとして、格別な味です。

情報提供:株式会社うおいち


金目鯛

北海道以南の太平洋から東シナ海にかけての深海に生息します。
夏から秋にかけての産卵期後体力を回復し、脂が乗る秋・冬が旬で、主に高知・静岡・千葉などから入荷します。

元々は関東中心に流通していて、関西では「真鯛のまがいもの」扱いだったのが、味が良いため、平成に入ってから、関西の市場でも扱い高が増えています。

今や、国内産魚の切身売りでは、最も高値な魚と言えます。タンパク質も脂質も豊富で、その上水分が少なく、凝縮した旨味が特徴です。
IPAやDHAなどの多価不飽和脂肪酸を多く含んでいます。

料理法は、鍋か煮付。また、鮮度の良いものは、刺身も美味ですし、流行りのしゃぶしゃぶもお勧めです。酒蒸、味噌漬など通好みかも知れません。高価ではありますが、ご存じのとおり一夜干しは、絶品です。

情報提供:株式会社うおいち


塩鮭

我が国のサケ消費量は、輸入・国内産もの、約20万tづつ、あわせて40万t程度となっています。マグロ・イカ類と並んで年間消費量の多い代表的な魚です。
塩鮭は、主に紅鮭・銀鮭・白鮭(秋鮭)から作られていますが、関西では、紅鮭が好まれています。

紅鮭は、カナダ・アメリカ(アラスカ)、ロシアの特産品で、大きな河川の上流に湖があり、その湖に流入する河川に産卵し、孵化した稚魚は、1~3年その湖で成長し、その後、海に戻ります。日本には、この環境が無いため、内陸部河川には、紅鮭はいませんが、道東沖で漁獲後すぐに船上で塩蔵加工された物を「本チャン紅鮭」と呼んで、味もよく、高級品として扱われています。

今月の特集ページでは、タジン鍋を使って 、野菜とともに蒸し料理にしています。塩蔵品は、水分がとんで、旨味が凝縮されているので、生を使うより、味わい深く出来上ります。

情報提供:株式会社うおいち


ズワイガニ

11月6日の漁解禁の後、ここ大阪市中央卸売市場本場では、翌7日に初セリとなります。

漁期については、国で定められているのですが、ズワイガニの中でも、若ガニとメスについては、各府県で、よりきびしい自主規制を設け、資源の保護に努めています。

ズワイガニとは一般にオスのことを言います。オスは生涯に数回脱皮を繰り返し大きくなっていきます。

メスは「セコガニ」「セイコガニ」「コウバコガニ」と呼ばれていて、交尾のあとはもう脱皮しないので、オスみたいな大きさにはなりません。

頻繁に食卓にのぼる食材ではありませんし、家庭では、手の込んだ料理よりもシンプルな調理が一般的です。何と言っても「鍋」でしょう。関西では、生のカニを使うことが多いですが、地方によっては、ゆでガニを使うこともあるようで、その場合は、さっと温める程度が良いでしょう。鮮度によれば刺身もOKです。焼きガニは、最も甘みが強調される調理と言えます。

情報提供:株式会社うおいち


ブリ

春から夏は九州から東北へと北回遊し、秋からの南回遊で、冬の佐渡や富山の寒ぶりが有名です。

南の海で産卵し、孵化した稚魚は海に浮かぶ海藻類に寄り添って成長し、夏には沿岸で小魚を補職して大きくなっていきます。秋になると、外洋に出て、本格的に回遊を始めます。

ここ本場へは、天然物は10月から11月が最も入荷量が多く、養殖物は12月から2月が多くなります。この時期の天然物は、いわゆる「寒ブリ」として高値で取引されます。

調理法は、刺身、照焼、幽庵焼、塩焼・ブリ大根・粕汁・ブリしゃぶなどがあります。

ユズを使った幽庵焼はこの季節ならでは取り合わせです。簡単な作り方は次のとおりです。爽やかな香りもいっしょにお楽しみください。

【材料(4人分)】
ブリ切身・・・4切れ
塩・・・少々
<幽庵焼きタレ>
醤油 ・・・大さじ4
酒  ・・・大さじ4
みりん・・・大さじ4
柚子 ・・・1/2個

【作り方】
①ブリ切身の両面にパラパラと塩を振り、30分くらい置く。
②タレの醤油、酒、みりんを混ぜ、柚子の果汁を搾り入れる。皮も千切りし、飾りつけ用を少し残してタレに加え、①の切身を2時間くらい漬け込む。
※小さめのビニール袋に切身とタレを入れて漬け込むと、タレがよく染込みます。
※醤油:みりん:酒=1:1:1の割合は標準です。甘目が好みでなければ醤油を減らす。漬け込み時間が少ない場合は酒を減らして塩分濃度を上げる・・・等。
③後は焼くだけです。みりんが入っているので、焦さないよう火加減に気を付けてください。

情報提供:株式会社うおいち


マルアジ

胴切りにして、切り身を比較して平たいのがヒラアジ(マアジ)で、より丸いのがマルアジです。

年中入荷がありますが、秋から冬にかけては、主に四国・九州から入荷されてきます。

いつもマアジと比較され、市場価値は、一段低く扱われますが、その分安価で、季節を選べば充分おいしくいただける魚です。

晩秋から、すなわちマアジの脂が落ちてくる頃から、反対にマルアジが、ぐっと脂がのり、美味しさが増すのです。

とても美味しい刺身になりますが、血合いの部分が大きい事と色が変わりやすいのが、少々難点です。

そこで、なめろう(みそたたき)やたたきにしては如何でしょうか。また、塩焼きやムニエルにしても美味しいです。中央市場ではマルアジと言えば、「アジの棒寿司」と答える人も多いです。

他には、干物、フライなど、マアジと同じ様な料理に使っても、美味しいです。

情報提供:株式会社うおいち


わかさぎ

旬は、秋・冬です。湖の氷上ワカサギ釣りはテレビ画面に必ず登場する真冬の風物詩です。市場へ出回るのは10月~3月頃です。

以前ご紹介しました、アユやサケ・マスと同じように、川で孵化し海で大きくなり、元の川に戻ってくる「遡上型」と、たとえば琵琶湖のわかさぎのように「陸封型」と言い、海を知らずに一生を終えるタイプもいます。現在、市場に入荷してくるワカサギは、ほぼすべてが陸封型の純淡水魚です。

購入の際には、お腹が破れていなくてぴんとした感じのものを選んで下さい。栄養面で特筆すべきは、カルシウムが豊富で、尚且つ内臓も一緒に食べるので、ビタミンDの効果で吸収率も優れています。

調理方法は、てんぷら・フライ・唐揚げ・素焼き・南蛮漬け・佃煮等です。あっさりしていますが、旨みたっぷりで、特に揚げたては、いくらでも食べられそうなくらい美味しいものです。

情報提供:株式会社うおいち


安納芋

加熱しただけで、まるでそのままスイーツのような甘みが特徴ですが、今年は、少雨のため、特においしくなっています。

水分が多くねっとりとしていて、焼くとまるでクリームのような食感になります。生のままでも糖度16度前後ですが、時間をかけてじっくりと加熱する事により40度前後にもなります。

9月から12月にかけて収穫されるのですが2~3週間の追熟を経て、10月中旬以降店頭に並びます。これからが旬と言えるのです。
サツマイモなどに比べると、栽培がむつかしく、面積当たりの収穫も少ないのです。

流通量の少なさの為、「まぼろし」なんて言われてきましたが、最近では、デパ地下などで見られるようになりました。待ち遠しい秋の味覚です。

情報提供:大阪中央青果株式会社


海老芋

京野菜のひとつではありますが、京都府下以外でも、大阪府富田林市・徳島県・高知県・静岡県などで作られています。全国シェアの8割が静岡県です。

曲った形状と表面の縞模様から、海老を連想させ、お正月には欠かせない冬野菜です。

特徴は、何と言ってもその粘り気と、甘味のあるおいしい風味です。

また、きめが細かく、煮崩れしにくいという特質もあります。

海老芋は、親芋・子芋・孫芋と食べることが出来ますが、実際には、子芋と孫芋が流通しています。普通「海老芋」と呼んでいるのは、子芋であり、それとは別に、もっと小振りな孫芋があります。

この孫芋は、海老芋同様クリーミーで、上質なおいしさがありながら、海老芋よりも安価で、かなり値頃感がありますので、一度お試しください。

海老芋・孫芋ともに、里芋と同じような料理に使えますが、しっとりとした食感からコロッケや、煮崩れしにくい特徴を利用しておでんなどにも向いています。

情報提供:大阪中央青果株式会社


銀杏

11月ともなると、御堂筋のいちょうが色づき、見事な景観を作りだしていますが、一方、地面に落ちた実は、オフィス街には似つかわしくない臭いを放ちます。このオレンジ色の実のなかに、硬い殻に覆われた種が入っていて、これが、私達が食用としている、ギンナンなのです。

一般に流通している品種は、久寿・嶺南・喜平などですが、藤九郎という品種もあり、それは大粒で皮が軟らかく、料理屋など向きに出荷されます。

又早取りと言って、実が落下してくるのを待つのではなく、まだ青い内に鎌で落とし、種を取り出して出荷するものもあります。プロの料理人にとっては季節先取の演出にはもってこいの食材です。

ほんのりと甘くて、少し苦味もあり、独特のおいしさを好む人が多いのですが、ビタミンB6の作用を妨げる中毒物質が含まれていますので、食べ過ぎると、まれに痙攣などを引き起こすことがあります。大人の場合かなりの数を摂取しなければ問題はありませんが、特に子供は、10粒程度までにとどめておくべきでしょう。

殻付きのギンナンでしたら、ギンナン割か、又は、ペンチのようなもので、割って中の実をとりだしてから、沸騰した湯の中に入れて、玉杓子の背でごろごろすると、薄皮がとれます。美しい翡翠色の実は、茶碗蒸し・がんもどき・揚物や、葛餡の彩りにお使い下さい。

炒ってそのまま食べるのもおいしいものです。ギンナン炒りを使用しない時は、電子レンジを使ってみて下さい。

ペラペラじゃない封筒に10粒程度いれて、口を3回くらい折り、弱い方のワット数で1分弱を目安に加熱して下さい。電子レンジのワット数や、ギンナンの大きさ・個数により加熱時間にばらつきがありますが、ポンポンと1・2回破裂音がし、ギンナンの香ばしい香がただよってきたら、出来上がりです。取り出す時に余熱で破裂することがあるので注意して下さい。
また、まだ、破裂していない実があります。ギンナン割で簡単に割れ、中からほかほかの実が出てきます。

使用済みの封筒でOKですが、新聞誌で包むという方法もあります。
A2くらいの大きさに切った新聞紙で、最後は、はずれてこないよう、はめ込むように包んで、封筒の時と同じ要領で、加熱して下さい。

ちょっと、ビールのお供にギンナンでも、なんて時に便利です。

情報提供:大阪中央青果株式会社


サツマイモ

10月13日が「さつまいもの日」で、10月頃からおいしくなってきます。

11月になると、新物ならではの食味から、徐々に甘味がのってきますが、店頭では少し値が下がり気味になってきます。お買い得月と言えます。

9月・10月とうまいもん情報に載せてきましたように、まさしく秋の味覚の代表格です。

さつまいもの加熱方法は色々ありますが、キーワードは「ゆっくり加熱」です。手軽な電子レンジよりも、さつまいもの甘味を引き出すためには、ちょっと時間がかかっても蒸し器やオーブンの方が良いようです。

さつまいもに期待する栄養素の一つに食物繊維があります。サイズの小さいものの方が食物繊維は豊富に含まれていますので、多くとりたい方は小ぶりのものを選ぶと良いでしょう。

情報提供:大阪中央青果株式会社


春菊

鍋物に欠かせない食材のひとつにシュンギクがあります。濃い緑色が食欲をそそりますが、その独特なかおりやちょっとした苦味のため、大人な食材といえます。只、最近はハウス栽培が主流となり、えぐみやかおりが以前より少なくなり、子供にも食べやすくなってきました。

現在流通しているシュンギクは、中葉種が主流で、その中葉種にも2種類あります。ひとつは、千葉を一大産地とした関東のシュンギクで、「株立ち中葉」と言って、太い軸に分枝したものです。もうひとつは、大阪泉州地方から和歌山にかけて多く栽培されている「株張り中葉」で、軸がたたずに株が横に張っていて、関西で古くから好まれている種類です。この「株張り中葉」は栽培がむつかしく、生産農家が減ってきていますが、泉州地方では創意工夫を重ね、肉厚で、それでいてとろけるように柔らかく、葉先まで色濃く風味豊かなシュンギクを出荷し続けています。ちなみに、関西では「キクナ」の名称の方が一般的です。

特筆すべきは、カロテン含有量が多いことです。同じ冬野菜のホウレンソウや、ミズナと比較しても、より多く含まれています。
鍋の食材に限らず、栄養豊かなシュンギクを色々活用してみてください。産地発の情報として、生産農家で手軽に利用している例をご紹介します。
和え物も、ゴマ和え、ナメタケ和え、白和え等の他に、ツナとマヨネーズと和えると、より栄養豊かな一皿になります。いずれにせよ加熱しすぎにご注意ください。
意外な料理方法にてんぷらがあります。
シュンギクをかき揚げのよう揚げて、他の天ぷらと盛り合わせると、日常的な天ぷらが、シュンギクひとつで、さながら「料亭の味」。ごはんのおかずに、お酒の肴に、食感・かおりとも、やみつきになる一品です。天つゆで是非どうぞ。

家庭では、買ってきた保存袋のまま、冷蔵庫の野菜室に立てた状態で保存して下さい。

情報提供:大阪中央青果株式会社
情報提供:JAいずみの


ユリネ

ユリの花を育てるのは意外に難しいと言われますが、食用のユリネも大変な手間をかけて生産しています。

まず、種球を植付てから養成球と呼ばれる球根になるまで3年。次にそれを大事に大きく育てていくのに3年。植付けから出荷までに6年以上かけ、その間毎年、冬には一旦掘り起し、畑を変えて、植え替えます。また、出てくる蕾はすべて摘んでしまいます。その上、一度植えつけた畑は以後10年ほど、ユリを植えません。ユリが病気に弱く、気むつかしい植物なため、生産者が精いっぱい手間をかけている訳です。

出荷は、10月~12月20日頃で、そのほとんどが北海道産です。一部京都府亀岡市で6月~8月に出荷されますが、そのユリネも北海道の養成球を使って栽培していますので、元々は北海道産です。そして、全生産量の約70%が関西で消費されています。

ユリネは、実は「根」ではなく、「隣茎」で、葉が変形したものです。
家庭では、鱗片を一枚づつ剥がして使うことが多く、ゆでる時は塩を多めに入れ、早めにあげるのがコツです。
茶碗蒸し、あんかけ、たまごとじ、かき揚げ、炊き込みご飯などがあります。ホクホクとした食感をお楽しみ下さい。

情報提供:大阪中央青果株式会社


紀の川柿

「紀の川柿」とは、品種ではなく、平核無柿を、和歌山県で、新しい特別な方法で栽培した結果、見た目や味が違う柿となった、その商品名です。
その特別な方法とは、次のとおりです。

平核無柿は渋柿ですので、脱渋が必要です。通常、収穫後、炭酸ガスでその作業を行いますが、この「紀の川柿」は8月頃、まだ青いうちに、ひとつひとつの実をビニールで包み、その中に角砂糖大の固形アルコールを入れて、丸一日置くという、樹上脱渋が大きな特徴なのです。
その後、袋の底を破って開放し、真っ赤においしくなるまで、枝で完熟させます。ひとつひとつの袋かけや一連の作業は、大変手間ですが、それは、すべて、おいしさへのこだわりなのです。

果肉は黒砂糖を振ったようになっていて、これが、甘さの証拠です。
今年は春先の天候不順のため、柿全般収穫量は少なめですが、暑い夏を過ごして、味は、どれもおいしいです。

情報提供:大阪中央青果株式会社


洋ナシ

ラ・フランスに代表される洋ナシですが、ラ・フランス以外にも、いろいろな品種が出回っています。
早生種から晩生種へと品種を変えながら、8月から2月頃まで、入荷されてきます。11月が入荷のピークで、本格的な洋ナシの季節となります。ごつごつとした外観に似ず、ねっとりと滑らかな舌触り、香りが高く、濃厚で上品な味を誇っています。

いわゆる「追熟」が必要で、収穫直後は2%ほど含まれているデンプンが、追熟により果糖やしょ糖、ブドウ糖などの糖分に分解され、甘味が増すわけです。その上、ビタミンBやCも多くなります。また含まれているペクチンも水溶性のペクチンに変わるため、とろりとした独特の食感を作り上げます。
追熟は常温で2~3週間ですが、食べ頃を見極めるのは、軸の周囲の「肩」の部分を指で押して、耳たぶぐらいの柔らかさだったら丁度良い加減になっています。もちろん、店先で指で押つけるのはマナー違反。概ね食べごろのものを店頭に並べているはずですが、不安でしたら店員さんに尋ねて下さい。

情報提供:大阪中央青果株式会社


りんご

青森県で11月5日を「いいりんごの日」とし、また、長野県では “いいふじ”の語呂合わせから11月22日を「長野県りんごの日」と定めています。

いずれも、いよいよりんごの盛りを迎える11月ということです。
『大阪市市場概要』によれば、平成27年度中の本場への果物入荷量の内、トップはりんごのふじです。第7位にジョナゴールドが入っています。ふじだけの取扱量ですべての果物の中で、1位になっています。

健康や美容に良いという情報が溢れ、価格的にも安定していて、日持ちも良いことから、人気が衰えることはありません

生食はもちろん、焼いても、煮ても、炒めても、と利用範囲は広いのですが、肌寒い季節、アップルティは如何でしょうか。リンゴの香り付けをした紅茶が人気の有名ブランドもありますが、せっかくリンゴの季節ですから、生を使います。
インターネット上で色々紹介されていますが、簡単に作るには、皮をむいた後の、皮と芯の部分に熱湯をかけて温めておきます。どちらかと言えばコクのある茶葉を使いますが、ポットで普通に紅茶を入れてから、そこに温めておいた皮と芯を入れて時間をおきます。甘い香りが広がり、ほっとしたひとときをお楽しみいただけます。
りんごの品種が変われば、味も香りも変わります。お好みのアップルティを探してみて下さい。

情報提供:大阪中央青果株式会社


シナノスイート

糖度が15%程度で甘さは十分で、且つ、すっきりしていてしつこくない味。食感も良く、果汁が多いのも特徴です。表皮は赤で、濃赤色の縦じまが入ります。
10月中旬11月にかけて本格的に出回ります。リンゴの中でも保存性の高い品種です。

主力品種に比べるとまだまだ生産量が少ないのですが、平成5年に生まれた品種に「シナノスイート」があります

「ふじ」と「つがる」を掛け合わせた品種で、10月中旬から11月中旬頃まで出廻っている比較的新顔です。

かおり高く、際立って強い甘み、保存性も良いことから、年々生産量が増えています。
中位の大きさのものが多いのも、現在の家族構成には歓迎されているようです。店頭でご覧の際には、一度お試しください。

また、シナノスイートに限らず、店頭では、次のようなリンゴを選んでください。

・枝が干からびていないもの
・ずっしりと重みを感じるもの
・良い香りがするもの

情報提供:大阪中央青果株式会社